サイエンスメディアな日々   インフォグラフィクスな日々

サイエンスのこと・テクノロジーのこと・ビジュアリゼーションのこと

可視化・視覚化

小惑星のビッグデータ 'Asterank'

私達の太陽系に無数に存在するといわれる小惑星。そんな小惑星の膨大なデータベースが、Asterankだ。 Asterankには60万個を超える小惑星のデータが蓄えられている。それらはNASAなどの既存のデータベースからあつめられただけでなく、科学論文などから質量や…

乗客の快適度を測定する毛布:Happiness Blanket by British Airways

脳波を使ったパーソナルなガジェットがいろいろと出始めている。今のところ、ヘルスケアやエンターテイメントなどパーソナル分野が主であるが、中にはビジネス用途の機器もある。その最新事例のひとつが、英国航空(ブリティッシュ・エアウェイズ)が試験的…

上田城アーカイブ by 上田市マルチメディア情報センター

先日このブログで、古地図のデジタルデータをオンラインで公開するニューヨーク公立図書館(NYPL)の取り組みを伝えた。そして「日本も早く取り組まないと、また後追いになってしまう」と書いた。しかし、それは悲観的すぎたようだ。日本でもNYPLと同じよう…

人はどこを走っているか?:Strava Global Heat Map

iPhone/Androidや専用端末を使って、サイクリングやランニングの移動経路を記録、可視化するStrava GPS Cycling and Running App。自分や知り合いがどこを走ったかを教えてくれるこのアプリには、世界中にユーザがいる。そこで、Stravaのエンジニアは壮大な…

にわとりのためのヴァーチャル・リアリティ:Second Livestock

鶏(にわとり)のための、ヴァーチャル・リアリティ。「セカンド・ライブストック」は、ヘッドマウントディスプレイとソーシャル・アプリを使って、養鶏場で飼われる鶏たちに、ヴァーチャルな自由世界を与えようと言うものだ。鶏たちに見えるのは、「セカン…

燃え上がるオーディオ・ビジュアライザー

音楽を可視化する「オーディオ・ビジュアライザー」は世の中にあまたあれど、こいつはかなり迫力がある。デンマークの物理学者グループが作った「パイロ・ボード(Pyro-Board)」だ。 次のビデオを見れば、パイロ・ボードがどのように「音楽をビジュアライズ…

コーヒーショップ地図から人の営みを量る:Independent Coffee Shops by MIT Media Lab

オンラインでの情報のやりとりが急速に拡大している中でも、地域の情報はまだ、人と人との直接のコミュニケーションによって得られるものも多い。ご近所さんや商店街の行きつけの店、様々な地域の活動を通じ、対面のコミュニケーションによって伝わるそれら…

iPhone派/Android派でわかる裕福さ

上図:ワシントンDCでの、iPhoneユーザ(赤)、Androidユーザ(緑)、Blackberryユーザ(紫)の分布 Gnip、mapbox, Eric Fischerのコラボによる可視化プロジェクト、navigable mapsは、2011年9月以降のツイートを集めたデータベース。そのデータは、Twitter…

今、地球に吹いている風を見る:Earth Wind Map by Cameron Beccario

以前このブログで紹介した「東京風速」は、東京都内に吹く風をリアルタイムに可視化するウェブコンテンツ。東京在住のCameron Beccarioによるクールな作品だ。そのCameronが、さらにスケールの大きい最新作を発表した。地球全体の風を可視化する、その名も"E…

ペーパープロトタイピングの可能性

ペーパープロトタイピングというのは、文字通り、紙を使ってプロトタイプを作ること。主にUI/UX(ユーザ・インタフェース/ユーザ・エクスペリエンス)デザイナーが、アプリケーション・インターフェースを設計する際に使われている手法だ。紙と筆記用具、は…

「モノノカタチ」をディスプレイするデバイス:inFORM by M.I.T. Media Lab

M.I.T.メディアラボの石井研究室が今週公開した'inFORM'は、上下する900本のプラスチックの棒によって、空間に立体的な形を描く「表示装置」。深度カメラが取得した3次元物体の形状を、リアルタイムに、立体として「再現」する機能を持つ。この斬新なデバイ…

宇宙考古学〜人工衛星を使って古代を探る:Space Archaeology

考古学というと、地面を少しずつ丁寧に掘りながら遺物を見つけ、そこから過去を推測する学問というイメージが強い。大学時代、考古学を専攻する友人がいたが、ある遺跡に何日間も滞在し、朝から晩まで土を掘る作業を行っていた。日に焼けて真っ黒な姿は、研…

ルンバ・アート:Roomba Art!

いつの間にか、家庭に浸透したルンバ。知人にもルンバを持っている人は多いし、我が家にも「一匹」いる。ルンバがやってきた時こんなブログも書いたように、ルンバのランダムな動きを見ていると、自動走行の掃除機と言うよりもペットのような気分になってく…

中国の大気汚染状態をリアルタイムで知る:Real-time Air Quality Index (AQI)

テレビや新聞、ネット上で、中国の大気汚染の報道が続いている。中国に行ったことがない僕は、当初、少し大げさな報道をしているのではないか、と疑っていた。政治的な軋轢が高まっている時期であり、心理的な操作もあるのかもしれない、という警戒心が働い…

壁の向こう側にいる人の動きを察知する技術:'Kinect of the future' by M.I.T. CSAIL

MITコンピュータ科学・人工知能研究所(CSAIL)が、「壁の向こうにいる人の動き」を高精度で検知する技術を開発している。「未来のKinect」と呼ばれるこのシステムは、約1メートルの間隔で並べられた3つのアンテナと電子回路、PCからなる(上の写真)。計…

米国防総省発、生体信号を可視化するオープンソース・アプリ:BioZen by DoD

米国防総省が開発した、生体情報をAndroidスマートフォンで可視化するアプリがオープンソースとして公開されている。このアプリは'BioZen'と呼ばれるもので、脳波や筋電図、電気皮膚反応、心電図、呼吸速度、皮膚温度などのセンサーの情報をリアルタイムで可…

アナログでデジタルなLEGOカレンダー:LEGO Calendar by Vitamins

今まで様々な予定表を使ってきたが、いまだに「これだ」と言うものに巡り合えない。壁に貼るものは外出に携帯できないし、手帳形式は検索が面倒。PCやモバイルのアプリケーションは、すぐに書き込めない場合がある。どれも一長一短なのだ。リアルとバーチャ…

スマートフォン用写真現像機:ENFOJER

いつの間にか、多くのものがデジタル化されている。「ペーパーレス」という言葉も死後になりつつあるくらい、PCやスマートフォンだけでテキストや画像を見ることは、ふつうのコトになりつつある。5000年続いてきた「紙の文化」は、ついに終わるのだろうか?…

ラッシュアワーを快適にするデザイン: 'FLY' by Dear Cai

東京の通勤・通学は、ストレスがたまる。手を離してもカバンが落ちないくらい密集した車内、線路に落ちそうになる駅のプラットフォーム。毎朝・毎夕、この過酷な体験をしている都会人は、感性が擦り切れても不思議ではない。台湾のデザイナー、Dear Caiは、…

水温に応じて光の色が変わる蛇口:Glow LED Water Faucet

洗面台やキッチンからの蛇口から出る水を、水温に応じて異なった光の色ーーー水温31℃以下なら青、43℃以上で赤、その間は緑色ーーーで演出してくれる。そんな商品がある。しかも、数百円のリングを蛇口をとりつけるだけの手軽さで、バッテリーや配線も不要。…

風を可視化するファサード:Windsept by Charles Sowers

アーティスト、チャールズ・ソワーズは、現実世界の現象を表現するパブリック・アートを作ってきた。このWindsweptでは、風を可視化したものだ。Windsweptが実際に動く様子は、こちらの動画で見ることができる。 横11m・縦7mの巨大なファサードの全面に、格…

視力を回復するクールな医療機器:Bionic Eye by Monash University

新しいAVガジェット?あるいは、グーグルグラスの次バージョン?そんな第一印象を受けるこのクールな機器、実はオーストラリア・モナシュ大学の生体視覚グループによって開発が進められている医療機器。視覚障害者の視覚を回復する先進デバイス、バイオニッ…

街で採取したDNAから人の顔を作るアート作品:Stranger Visions by Heather Dewey-Hagborg

ギャラリーの壁に並ぶのは、人の顔を型どったマスク。男女、国籍が入り混じった作品には、独特の「リアルさ」が感じられる。その「リアルさ」を支えるのは、作家の技工…ではなく、生命科学の技術なのだ。ニューヨークで開催された "Stranger Visions"は、「…

ツイートが可視化する多言語都市:Top 10 Twitter languages in Lodon visualized

文化的多様性の高い国際都市では、様々な言語でツイートが飛び交っている。ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンの大学院生、エド・マンレイと、スペーシャルアナリシス社のジェームス・チェシアは、2012年の3月から8月の間のロンドン市内でのツイートを、…

ツイートから可視化される生活圏:The geography of Tweets

Twitterがサービスを開始したのは2006年7月。それから約7年、世界中の「つぶやき」の蓄積は、人間に関する膨大なデータベースになりつつある。この度、TwitterのVisual Insightsチームは、2009年以後のジオタグ(緯度・経度情報)付きツイートをプロットし…

DDoS攻撃を可視化する:DDos on the VideoLAN

サイバー攻撃の可視化では、情報通信研究機構のNICTER、DAEDALUS(ダイダロス)が有名だ。おそらくこの種の可視化では世界の先駆者だと思う。しかしもちろん、サイバー攻撃は日本だけの問題ではない。世界共通の重大な脅威になっている。上の映像は、ウェブ…

人は、自分で思うほど美しくない?:"Dove Real Beauty Sketch"への反論

この映像は、1ヶ月で5000万回以上のアクセスを集めた。 自分の容姿を語る女性たち、それを聴きながら肖像画を書く男性画家。最初はよくあるスケッチの風景に見えるが、少し違う。女性と画家とはカーテンで仕切られ、画家にはいっさい女性が見えていない。画…

「考える人」と一緒に専門分野を考えよう:"The Science Thinker" by 東京大学

東京大学駒場キャンパスに、高さ2.4mの巨大な「考える人」が出現したらしい。 しかし、この「考える人」、ただの「考える人」ではないようだ。白色のボディはポリゴンで構成され、その表面や周囲の壁にプロジェクションマッピングで浮かび上がるのは、自然…

検索で知る世界の人々の思い:Life through Google's eye

Googleの検索エンジンは現在、181の国々・146言語で使われ、一日の検索数は、数十億から数百億に達すると言われる。間違いなく、インターネット社会の中心にGoogleがいる。 検索とは知りたいことの答えを探すことであり、人々の疑問や願い、悩みと直接・間接…

郵便はどのように届けられるのか?:From A to B

「郵便って、どのようにして届けられるのだろう。発送から到着までの間、どんなことが起きているのだろう。どんな人々、どんなプロセスが関与しているのだろう。」 そんな素朴な疑問をもったデザイナー、ルーベン・ファン・デル・ブロイテン氏は、実際に確か…

県民性の隠れた相関を探る:都道府県別統計とランキングで見る県民性

県民性の違いをテーマにしたテレビのバラエティ番組があるが、結構面白い。自分が育った地域では当たり前と思っていたことが、他の場所では奇異だったりする。僕は生まれてから大学院を修了するまで関西にいて、その後東京の会社に就職した。関西人にしては…

人混みシミュレーション:Aggregate Dynamics for Dense Crowd Simulation

2009年のSIIGRAPH Asiaに掲載された、"Aggregate Dynamics for Dense Crowd Simulation(人混みシミュレーションのための集合体力学)"は、「人混み」と言う、物理と人間のはざまにある現象をシミュレーションで再現するものだ。このシミュレーションのポイン…

自動翻訳は文学を扱えるか?:Google Translateの実験

CDZAのクリップのアイデアを参考にして、Google翻訳を使って実験してみた。日本の文学作品の冒頭をGoogle翻訳で英語に翻訳して、その英文を再度Google翻訳で日本語に変換するとどうなるか?と言う実験だ。まず、太宰治の「斜陽」。 【原文】朝、食堂でスウプ…

飲み物にはどれくらい砂糖が入っているのか?:「名古屋発!親子のための運動と食事」の投稿より

今日の可視化は、とてもオーソドックスな方法だが、インパクトが大きい。特に僕のような「メタボ予備軍…と言うか、今や「メタボ正規軍」にとっては。上の写真は、普段飲んでいる飲み物に、スティックシュガー何本分の砂糖が入っているかを可視化したもの。「…

データジャーナリズムとデータの可視化:David McCandless's TED talk

可視化とは、私たちが気がついていないものを見せてくれる方法だ。その重要な適用分野のひとつが、ジャーナリズムの世界だろう。データ・ジャーナリズムと可視化の組み合わせは、世界に対する認識を大きく変える予感がする。ジャーナリストであるデビッド・…

世界のユーザーがひとつの映像タイムラインを作る:TRAVITA

この地球上では、70億人が日々暮らしを営んでいる。そのうち、知っている人はほんの一握りでしかない。見知らぬ街に住む見知らぬ人は、何を見、何をしているのだろうか。もしそれを知ることができたら、世の中の風景が少し変わって見えるだろうか。そんな…

ゲームで作るインスタレーション:Lunar Trails

「ルナー・ランダー(月着陸船)」と聞くと、ある年齢層の人は、すぐにゲームを思い出すだろう。 パソコンと言う言葉もまだなかったころ、8ビットCPUのコンピュータでBASIC言語のゲームを楽しんでいた世代にとって、ルナーランダーはある種の「通過儀礼」…

ゲーム+ミュージック+可視化=新しいエンターテイメント:Groove Coaster Zero

可視化のリサーチをする中で偶然、興味深いゲームに出会った。Groove Coaster Zero(グルーブコースターゼロ)なるiPhone/iPadアプリだ。Groove Coaster Zeroはいたってシンプルなゲーム。ユーザーは一本のラインにそってバーチャル空間を飛行する。ところど…

10万個の星を可視化する:Google "Stars"

Google Experimentにアップされた"Stars"は、銀河系の10万個の星を可視化したコンテンツだ。左上の再生ボタンを押すと、太陽からの宇宙旅行が始まる。太陽系、ボイジャー1号の現在地、1光年、オールトの雲、太陽系近隣の恒星、銀河全体まで、シームレス…

料理でデータを可視化する:Data Cuisine

前回のブログ(可視化のメディアはもっと自由だ - サイエンスメディアな日々、インフォグラフィクスな日々)で、データ可視化はもっと自由な発想で行えると書いた。実際、様々な取り組みが行われている。その中でもとりわけユニークなのが、フィンランドで活…

可視化のメディアはもっと自由だ

可視化を行うとき、まず考えるのは、どんなデータを使うか、そのデータをどう整理して、どんなデザインで表現するか、と言うことだろう。しかし、もうひとつ、普段忘れがちな、より根本的な視点がある。どんなメディア(媒体)を使うか、と言う視点だ。可視…

データの視覚化とインフォグラフィクス

「ニューヨークタイムズ日曜版一部に掲載されている情報量は、ルネサンス時代に一人の人間が一生かけて出会う情報量より多い。」(Richard Saul Wurman “Information Anxiety”) Googleが把握しているURLリンクの数は1兆個を越えた。(Google公式ブログ 200…

協調するロボットたち:Swarm Robots cooperate with AR Drone

自分の目で見えるものは限られる。 もっと、視野を広げるにはどうすればよいか。ひとつの方法は、他の人に見てもらうことだ。より高居場所からその場所を俯瞰できる人に頼めば、より効果があるだろう。これは特に斬新なアイデアと言うわけではない。しかし、…

インパクトあるHIVウィルスの可視化:Human Immunodeficiency Virus model

よく理解できないが、感覚に突き刺さってくる。人類が何かを初めて見るとき、そこには驚きを超えた、言葉にはできない感覚があるのだろう。そういう感覚を、この奇妙な「オブジェ」は与えているような気がする。 このオブジェの正体は、100編を超える、X…

航空機の居場所を神の目から見る:Flightradar24

データのリアルタイムな取得・分析が求められる代表例が、航空管制だろう。刻一刻と変わる航空機の位置を把握し、計画と比較して適切な指示を出さねばならない。迅速で正確なデータの取得・表示・理解が求められる。一般人は本物の航空管制の情報を得ること…

雲の営みに魅了される:Cloud Globe

Chrome Experimentが、また面白い可視化コンテンツを公開している。"Cloud Globe"という名前のこのコンテンツは、2010年7月1日から2012年9月12日までの地球上の雲の動きを、インタラクティブなアニメーションで表示するものだ。 小気味よいデザインと、リア…

重なりあうフラットケーブルのような脳神経の構造:NIHの拡散スペクトラム・イメージング画像

米国国立衛生研究所(NIH)が可視化した脳の構造は驚くべきものだ。神経線維はフラットな束となって折り重なりあい、まるでハードディスクの「リボンケーブル」のようだ。しかも、各束は並行か垂直のいずれかで整然と重なり合っている。脳は、神経線維の巨大…

大気汚染を可視化する草の根活動:FLOAT Beijing

大気汚染は大都市がかかえる問題の一つだ。特に急速に発展している都市の多くは、大気汚染の正確な状況さえ把握できていない。例えば北京は、特に大気汚染が深刻な都市のひとつだと言う。カーネギーメロンとハーバードに在籍する二人の大学生が立ち上げた「F…

素因数分解を可視化する:SOSU

ある正の整数を素数の積に分解することを「素因数分解」と言う。「昔、数学の授業でやったな」と言う程度の人も多いだろう。素因数分解を知っているとどれくらい役に立つかと聞かれると、良い答えは見つからない。多分、暗号解読には役立つんじゃないかな、…

地球を覆う雲のダイナミックな変化:One Year of Clouds Covering the Earth

地球の全表面の6割は常に雲で覆われているそうだ。「青い地球」のイメージからして、雲の量はもう少し控えめなんじゃないかと思ったが、これを見て納得した。"One Year of Clouds Covering the Earth"は、NASAのEarth Observationsプロジェクトの観測データ…

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