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フリーエージェントの時代


先日、某大学の講義の撮影収録に行きました。その授業では、ダニエル・ピンクなる人物のYouTubeのビデオを見て、社会の変化について議論するものでした。(ちなみに全て英語)
ダニエル・ピンク氏については初めて知ったのですが、後でビデオや文章を見ると、氏の思想は、今まで僕が感じてきたこと、これから目指していることにとても近い。それを、明確に言葉にしてくれた感じがしました。
これからの「仕事のやり方」の変化について、今まで大企業では社員が忠誠心を売り、企業が保障を与えていた。これからの「フリーエージェント」の時代では、エージェントや才能(タレント)を売り、企業は機会−報酬の機会、素晴らしい人々と働く機会、技術を習得する機会、面白い仕事をする機会等−を与える、と言う関係に変わっていく。
忠誠心はなくなるのではなく、その形が変わる。従来の上下関係による「垂直的」忠誠心から、カスタマーやパートナー、仕事そのものに対する、「水平的」忠誠心に代わる、と言うもの。
そして、保障については、もはや大企業にいることが「保障」ではなくなってきている。企業が倒産する、解雇されるなど、保障などもはや存在しない。一方フリーエージェントは、たとえひとつのカスタマーが倒産しても他のクライアントがいる。自然にリスク分散になっている。
ピンク氏の言葉は、独立した個人(フリーエージェント)のネットワークこそ、これからの仕事の形なのだ、と言う考えに力を与えてくれました。

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