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フローとストック(もしくは、ダイナミックとスタティック)

経営の基礎用語に、フローとストックと言うのがあります。会社に出入りするものがフロー、会社の中に蓄積されるものがストック。具体的には、損益計算書に現れる売り上げや費用がフローの範疇で、貸借対照表上にある預金や設備、負債がストック、と習います。
このフローとストックは経営学だけでなく、物事を考えるフレームワークとしても有効なのではないか、と思います。クライアントと打合せをして仕事の内容を把握し、必要な人に仕事を分担してやってもらう。それらの仕事の結果を終結して、ひとつのパッケージとしてクライアントに渡す。これらはフロー的な仕事です。一方で、さまざまな調査をして知識を蓄え、経験を積んで技術を高める。これらはストック的な仕事と言えるのではないか。
フローで流れてきたものにストックで付加価値をつける。フローとストックの積がその会社(人)の仕事の価値になるわけで、フローはいかに早く多く流すか、ストックはいかに高く積むかが重要になってきます。
これは、物理学で言うダイナミック(動的)とスタティック(静的)の関係とまったく同じだと気づきました。大学の頃習った質量保存則、運動量保存則が、日々の仕事に生かせるとしたら、ちょっと得した気分です。
物理学の「考え方」は、広く社会活動のフレームワークになるのではないかと感じています。そういえば、経済物理学なる分野もあります。。僕も少し勉強してストックを増やそうと思います。

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