「江戸切絵図」と呼ばれる地図があります。嘉永年間の江戸ほぼ全域が網羅された地図なのですが、単なる古地図ではありません。数多くの情報が盛り込まれた、高度なインフォグラフィクスです。
切絵図から次のような情報を読み取ることが出来ます。
【色】白は武家屋敷
赤は神社仏閣、
グレーは町家
黄色は道路・橋
緑は土手・山林、など
【合印】家紋がある家は藩主(大名)の上屋敷。家紋の位置が表門を示す。
■は主に隠居した藩主が住む中屋敷
●は藩主別荘の下屋敷
家紋がない場合は名前の向きに表門がある
△は坂
□は番所
作成されたのは今から約150年前。「史上最高のインフォグラフィクス」と賞される、Minardによるナポレオンのロシア侵攻の図と同時期に、極東の地、日本でもこのようなすばらしいインフォグラフィクスが作られていた事実は、少しうれしい発見です。
切絵図は観光ガイドや江戸みやげとしても人気が高かったそうですが、納得です。僕もほしい。
ちなみに、江戸切絵図はgooの古地図サイトで詳しく見ることができます。感謝!