テクノロジーの進歩は、教室の風景も変えて行くかもしれません。
先日、可視化とメディア教育の研究者である京都大学の小山田教授に、MITのTEALプロジェクトについて教えていただきました。
TEALとは、"Technology Enabled Active Learning"の略。「技術を利用した能動的学習」、と訳せばよいでしょうか。
上の絵がTEALの教室です。13の円卓があり、各円卓には9人の学生と3台のノートPC、周囲には8台の投影スクリーンとホワイトボード、13台のビデオカメラ、そししてパーソナル・レスポンス・システム(PRS)が備えられています。
TEALの中で特長的なのは、デスクトップ実験に可視化シミュレーションを組み合わせている点です。実験を終えた学生は、3Dアニメーションやアプレットで、肉眼では見えないもの例えば電磁波などを再現し、理解できるようになっています。可視化は方程式や概念などの理解に有用であることが、世界的に評価されているそうです。また、各自が可視化したものをお互いに見せ合うことで互いに学びあうこともできるとのこと。
理論→実験→シミュレーション、とバーチャルからリアルへ、そして再度バーチャルへもどってリアルと融合する、と言う理解の流れは、まさに技術の進歩が可能にした教育手法と言えるでしょう。
教育はもっとも人間的な営みのひとつですが、だからこそ技術の進歩をうまく利用することが大切なのかもしれません。