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ビートルズとグールド

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ビートルズのリマスター版が発売され、巷にはビートルズのミニブームが訪れています。学生時代毎日のようにビートルズを聴いて育った僕は、もちろん無関心では入られません。昨晩NHKでBBCが制作したビートルズのドキュメンタリー番組をしっかりと視聴しました。
その後、何気なくハードディスクレコーダーに取りためていた録画リストを見て、グレン・グールドの番組があるのを思い出しました。8月に放映された「知るを楽しむ」と言うシリーズです。

2つの番組を偶然続けて観て、ビートルズとグールドには多くの共通点があることを発見しました。

若くして鮮烈なデビューをかざり、大衆のスターになったこと。突然ライブ演奏活動と決別し、録音室にこもったこと。最新のテクノロジーを駆使して実験的な音楽作りに没頭すること。

もうひとつ、音楽活動の最終期に、再び原点に戻ったような作品を発表していることも興味深い共通点です。ビートルズのアルバム「レット・イット・ビー」と、グールドの「ゴールドベルク変奏曲」の再録音は、その前の実験的で先鋭的な音楽とうって変わった、生身の人間から湧き出る感情が表れています。
創造と言う孤独な活動に命をかけて取り組んだ後の、すべてを悟ったような優しさが感じられるのです。

久しぶりにビートルズとグールドを聴いてみたくなりました。

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