京都大学化学研究所の梶弘典教授を訪問しました。
梶教授が力をいれている研究のひとつが、有機ELデバイス材料の開発。有機ELデバイスは環境にやさしい点で優れているのですが、耐久性や効率の点でまだまだ改善の必要がある。梶研究室ではデバイスの材料を様々に変えて特性を評価、より良い有機ELデバイスの発見を目指しています。もうひとつ、有機ELについてはまだ確立した理論がないとのこと。つまり、「教科書」がない。梶教授は有機ELの理論を体系化する研究も行っています。
研究室で開発中の有機ELデバイスを見せてもらいました。数ミリ角のサンプルですが、有機E独特Lの「面発光」の輝きは、電球やLEDと違って人間に優しい光です。高分子は種類が無限にあるため、材料の違いによってオレンジ・黄色・緑・青など、さまざまな色を創り出せることも有機ELの強みです。
このように期待の高い有機ELが、本当に身近になる時代が早くやってきてほしいものです。例えばタッチウォールを有機EL化できれば、普段は透明なガラス板、必要な時に映像を浮かび上がらせるようなことも可能です。
有機ELが本格的に普及すれば、映像コンテンツの位置づけも大きく変わると思います。
梶教授、頑張ってください!