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面白い動画を選んでくれるYouTubeの新サービス:Google Comedy Slam

http://www.youtube.com/watch?v=eVXKKaWJTls
「このトマトを、回転しているファンをすり抜けて取ることができそうに見えます。でも、実際にはできないと言うことを、お見せします。」
そんなナレーションで始まるこの1分ほどの動画、およそ200万回再生された人気動画だ。確かに面白いのだが、それだけではない。この動画、Googleの最新アルゴリズムが「もっとも面白い」と評価した動画なのだ。
Googleが発表した"Comedy Slam"は、YouTubeに投稿された動画の「面白さ」を評価する新機能。そのアルゴリズムは正確にはわからないが、開発者のブログによると動画についたコメントの表現等を見ているようだ。例えば、英語圏の人は「面白い」と言うコメントに、"lol"と言う表現を使うことが多いが、その表現が、大文字になっている(LOL), 延ばしている (loooooool), 繰り返している (lolololol)等、表現の強調から、ユーザの「面白がり度」を 定量化するしくみを考えた、と述べている。他にも、タグや説明文、顔文字、動画の中で聞こえる笑い声などを評価しているらしい。
現時点ではまだ、Google Comedy Slamが「面白い」と評価した動画が人間の評価と一致しているとは思わないが、Googleのことだから徐々にアルゴリズムを改良していくだろう。いずれ、ある程度のスクリーニングはコンピュータがやってくれるようになるに違いない。しばらくの間YouTubeユーザは、投稿動画のSEO="Slam Engine Optimization"に振り回されることになるのだろうか。

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