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サイエンスメディアな日々   インフォグラフィクスな日々

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あらゆるデータを比較する試み:FindTheBest

http://www.findthebest.com/

先日、FindTheBestがウェブ埋め込みのウィジェットとWordPressプラグインを公開した。FindTheBestは「バイアスがかかっていない、データ指向の比較("Unbiased, Data-driven Comparison")」を標榜する、データ比較に特化したビジネスを展開するスタートアップ企業。見た目にわかりやすい比較だけでなく、信頼性を重視する、硬派のデータ比較サイトを展開している。

たとえばこちらは一流大学の比較。"Compare"のページ(上部のタブで切り替える)は、大学ランキングの一覧。"BestOf"タブをクリックすると、ランキング上位校について、卒業生数や女子学生比率、平均奨学金額など、より詳細なデータを見ることができる。この比較を見れば、FindTheBestのターゲットは、物見見物的なユーザーではなく、そのデータを真剣に知りたいと思っている人々であることが伝わってくる。(余談だが、大学の比較で、M.I.T.やスタンフォードより、プリンストンカリフォルニア工科大学の方が上位にランクされていることが興味深い。)

大カテゴリーは、ビジネス、教育、電子機器、家庭・家族、健康、ソフトウェア、乗り物、スポーツ・レクリエーション、旅行・生活、にわかれ、それぞれに小カテゴリーがある。現在のカテゴリー総数は約800と言うことだ。


信頼できる比較結果を担保するため、FindTheBestが使うデータは、公共機関、一次情報(製造者など)、専門家情報に限っている。専門家は"Expert Bologger"として同サイトに認定された人に限定。権威や利権といったバイアスを極力排除する、市民目線の姿勢が伺える。

そのような最大限の努力をもってしても、客観的なデータ比較は実際には大変難しいことだ。現在サイトで公開されているデータセットにも不完全な部分はあるだろう。しかし、FindTheBestは多くの支持を集めている。これは、インターネットの発展によって大量の情報やデータにアクセスできるようになったが、あまりに膨大で人間が把握する量を遙かに超えてしまっている、と言う現在の状況に対するユーザの気持ちの表れでではないだろうか。「信頼できるデータを効率的に知りたい」と言う願いだ。

政府もマスコミも信頼できなくなった日本でも、FindTheBestのような情報発信活動は、急速に発展するだろう。導火線にあちこちで火がつき始めているように思える。その客観的なデータはまだないけれど。

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