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高齢者ドライバーの事故を未然に防ぐ:交通安全アドバイスシステム Objec(オブジェ)

http://sc-smn.jst.go.jp/playprg/index/6770
高齢者ドライバーによる交通事故が度々話題になる。高齢者が加害者になると言う社会的な関心の高さもあるが、交通事故件数全体は減少する中で、高齢者ドライバーによる交通事故の割合は増加している。高齢者社会の当然の結果だと片付けず、早急に何らかの対策を取ることが必要だ。

国際電気通信基礎技術研究所(ATR)の多田さんらが研究しているのが、ICTを使った安全運転アドバイスシステム。Objec(「オブジェ」と読む)と言う、加速度センサーとジャイロセンサーを搭載した機器をドライバーの頭と足に取り付け、ドライバーの運転動作を分析・評価するものだ。運転中のドライバーの動作は常時記録され、各ポイントでの運転評価、例えば、交差点での左右確認が不十分であったり、減速がされないまま通過などを音声で知らせてくれる。

京都府の自動車教習所では高齢者講習にこのシステムを導入し、効果を上げている。多田さんらの実証試験の結果、高齢者の運転スキルや運転の癖は非常に幅広く、多様で、特定の項目に絞った指導では十分な効果が得られない事がわかったという。つまり、高齢者ドライバーの場合は、個人個人の特徴をとらえ、個別に指導する必要があるのだ。そのような指導に向いているObjecに期待が集まっている。

車の安全技術は車メーカーが開発を進め、日々進化している。しかし、車が安全になると運転する人の安全意識はむしろ後退する恐れもある。「車まかせ」ではなく、運転する人の安全意識を高める安全技術。それが、Objecシステムの目指すものだ。私たち人間の能力を高めてくれる、「人を重視した」技術なのだ。

JSTサイエンスニュース:ICT技術で交通事故を減らせ!安全運転アドバイスシステム

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