サイエンスメディアな日々   インフォグラフィクスな日々

サイエンスのこと・テクノロジーのこと・ビジュアリゼーションのこと

ニュースをビジュアルに伝える通信社:Graphic News

http://www.graphicnews.com/
米国の全国紙、USA Todayの各セクションのトップページには小さなインフォグラフィクスが載っている。漫画風のイラストでデータをわかりやすく表現したコーナーは、英語に苦労していた駐在時代の良い教材でもあった。僕がインフォグラフィクスに興味を持ったのは、このUSA Todayがきっかけだ。USA Todayのインフォグラフィクスを切り抜いてスクラップブックに貼ってコレクションしていた時期もあった。(そのスクラップブックはおそらくまだ納戸にあると思う。)

昨今、「データジャーナリズム」と言う言葉も使われるようになり、情報やデータに基づいた報道が注目されている。データジャーナリズムツールとしてインフォグラフィクスは今後ますます重要になるだろう。その先駆的な試みのひとつが、インフォグラフィクスのみでニュースを伝える独立系メディア、Graphic Newsだ。
Graphic Newsの各記事は、記事の文章とイラスト・チャートで構成される。ひとつひとつがインフォグラフィクスのポスターと言った感じだ。実はGraphic Newsは報道メディアに記事を売る通信社だ。インフォグラフィクスは、新聞やウェブでの記事を補足するコンテンツとして利用されている。ヨーロッパが主ターゲットなのだろうか、サイトの言語は英語、オランダ語、ドイツ語、スペイン語、ポルトガル語が選択できる。インタラクティブ・コンテンツや動画もあり、Adobe Edgeを使ってテキストなどをカスタマイズできるようなっている。1991年の創設以来の約2万9000のコンテンツがアーカイブされており、必要に応じてそのリソースを活用できるのも売りだ。

これからはインフォグラフィクスでの情報発信やアーカイブも徐々に広がるだろう。ビジュアルインフォメーションを社会の中でどう役立てるかと言う視点が重要だ。

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