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ヘチマが作る持続可能な未来

http://mauricioaffonso.com/
最近は「ヘチマたわし」を見かけることもなくなったが、ヘチマは栽培が簡単なだけでなく、元来、高品質の材質だ。水分を含めば柔らかくなり、乾くと硬くなる。軽量で、通気性が良い。この特長は、大量生産される化学合成品にも劣らないものだ。

そんなヘチマの特性に着目し、持続可能なデザイン・システム創ろうというのが、ブラジル生まれで現在はロンドンで活躍するデザイナー、マウリシオ・アフォンソの「ヘチマ・ラボ(Luffa Lab)」プロジェクトだ。


ヘチマ・ラボでは次のようなヘチマ製品を開発してきた。

ヘチマ製の添え木。個人個人で異なる体の形状に沿わすことができ、軽くて蒸れない。ヘチマの特長が十二分に活かされている。
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ヘチマ・パッケージ材。ヘチマ材の持つ軽量で硬い性質は、様々なパッケージ材にも最適だ。
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防音材。軽量で、多孔質のヘチマ繊維は、防音材にも適した材質だという。
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ヘチマ・プロジェクトは、ヘチマの持つ機能性を利用するだけではない。地元ブラジルの貧しいヘチマ栽培業者が、ヘチマの新しい活用で収入を得たり、製品を自分たちの生活に活かすことも、ヘチマ・プロジェクトの一部なのだ。例えば製造したヘチマの添え木を自分たちも使うことで、自身のコミュニティのヘルスケア向上にもつながる。
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「持続可能なデザイン」のひとつの、そして有望な方法論は、長年伝えられてきた「昔の知恵」に、新しい視点を組み合わせ、社会にとってより良いソリューションを生みだすことだと思う。

限りあるリソースを大量に消費して、そのうわずみだけを取りだしたようなモノを開発するのではなく、身近にすでにあるリソースをできるだけ活用し、生産者から消費者まですべてを巻き込んで、社会の仕組みまで含めて考える。それが、現代の「デザイン」に求められることであるし、そこには、大きな可能性があると感じる。

「ヘチマ・ラボ」は、そのお手本のひとつとなるプロジェクトだ。


出典:Designboom: Luffa lab:sustainably made products by Mauricio Affonso

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