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サイエンスメディアな日々   インフォグラフィクスな日々

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どうせGoogleに見られるのだから:GOOGLE HAS MOST OF MY EMAIL

科学技術

http://mako.cc/copyrighteous/google-has-most-of-my-email-because-it-has-all-of-yours

記事出典:Google Has Most of My Email Because It Has All of Yours | copyrighteous

クラウド・サービスが当たり前になった今でも、「他人に自分の情報を預ける」ことに違和感を覚える人も少なくない。ベンジャミン・ヒルもその一人。ヒルは、自宅サーバーを構築・運用し、もう10年以上になる。Eメールの送受信にも、Gmailなどのクラウドサービスをいっさい使ってこなかったという。しかし、彼のEメールサーバーが送受信するメールのうち、どれくらいの数がグーグルに「見られているのか」を調査した結果は、驚くべきものだった。

自宅サーバーの運用に、毎年数百ドルのお金とと大量の時間を使ってきたにもかかわらず、昨年のデータを見ると、約半分のEメールがグーグルの手にわたっていることがわかった。昨年、私の受信箱に届いた返信メールの半数は、Gmailからだった。2006年以降では、私が返信した全Eメールの3分の1以上がGmailからで、2010年以降だと半分以上になる。ただ良い面としては、その比率は減少傾向がみられる。今年は今までのところ、私が返信したメールのうちGmailからのものは51%だけだ。なお、Yahoo、Hotmailなどの他のサービスの比率は増加していると思われる。


上のグラフは、ヒルの受信箱のすべてのEメール(上)と返信メール(下)のうち、Gmailからの割合がどれくらいかを、2004年から今年までプロットしたもの。返信メールの方がより「Gmail率」は高く、割合は年々増加しているが、たしかに、やや頭打ち傾向は見られるようだ。


ヒルの調査は、すべてがつながっているインターネットでは、自分自身がいくらセキュリティの強化に労力やお金を使っても、限界があることを示唆する。それは、サイバー攻撃やスパイ活動といった特別な危険のためだけではない。「情報をオープンにする」インターネットの設計思想から考えれば、情報を隠すことはそもそも不可能だと考えたほうがよいのだろう。


つまり、インターネットを使いつつ「クローズド」に向かうのは、中途半端で「労多くして益少なし」という結果にならないだろうか。逆に、オープンネスをより強固に推し進めることで、新しい情報開示・保護の技術や基準を作っていったほうが良いと思う。それは、どこかの国、どこかの企業が独占して行なうのではなく、世界中のユーザ=市民が主導となる取り組みであるべきだ。


※もし自分の受信箱のEメールに、どれくらいGmailから送られているのかを知りたければ、ヒルが公開しているスクリプトprojects.mako.cc Git - gmail-maildir-counter/summaryを使うことができる。

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