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サイエンスメディアな日々   インフォグラフィクスな日々

サイエンスのこと・テクノロジーのこと・ビジュアリゼーションのこと

デザイナーとは「情報の翻訳家」である

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デザインは新聞を救えるか?」というTEDトークがある。スピーカーのジャチェック・ウツコは、衰退する東ヨーロッパの新聞をデザインの力で変えたデザイナー。「新聞」というメディアは、情報伝達をほとんどテキストにたよってきた。新聞の作り手も読み手もそれが当たり前だと思っているし、そうじゃなければ新聞じゃない。そんな固定観念を打ち破ったのがウツコだ。彼のトークは、その素晴らしい成果だけではなく、デザインという作業の本質が語られている。

ウツコのデザインは「インフォグラフィック」のお手本だ。彼は、新聞の情報をある意味で「解体」しながらその本質をとらえて、それを誰もが直感的に感じるように表現している。しかも、ただ「情報を可視化する」という作業ではなく、そこには「テキスト+イラスト」を超えた何か、すなわち、アートのような趣きがある。実際、彼は、新聞全体はひとつの「楽曲」だという。「新聞にはリズムや起伏があり、デザイナーにはそれを読者に感じさせる役目がある」。そう、デザイナーは単に美しいものを作る人でない。デザイナーは情報を理解し、本質をとらえ、それを伝えるべき人に伝わるように「翻訳」する人なのだ。

ウツコがデザインした新聞は東ヨーロッパ中に広がり、各国・各地域で新聞の売り上げは再び上昇した。小さな国、小さな会社でも仕事を最高のレベルに持っていける、と彼は言う。「必要なのはひらめきとビジョンと決断力です。」 知的で勇敢なクリエイターだ。

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