サイエンスメディアな日々   インフォグラフィクスな日々

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2011-01-01から1年間の記事一覧

サンタは今どこにいるか?〜NORADのサンタ追跡

野口宇宙飛行士のツイッターで、NORADののサンタ追跡サイトを教えてもらった。NORADとは北米航空宇宙防衛司令部のこと。ミサイル攻撃などからの防衛を担当する、正真正銘の軍事組織だ。 そんなNORADがなぜサンタの追跡をやっているのか。その由来がしゃれて…

ロケットは何回宇宙へ行ったか〜 "Space Launches" by MIT Technology Review

今年、スペースシャトルが引退した。物心ついた頃から米国の有人宇宙活動をあこがれの眼で見てきた僕にとって、ひとつの時代の終わりを感じる、感慨深い出来事だ。世界の科学技術の「アイコン」のひとつであった米国の有人宇宙開発が、途切れてしまうなんて.…

「時代の精神」を可視化する〜Google Zeitgeist

”Zeitgeist"とは本来は「時代(世代)の精神」と言う意味のドイツ語なのだそうだ(”zeit"="time"、"geist"="sprit")。最近は「トレンドのニュース、記事」と言う意味で英語でも使われている。"Google Zeitgeist"は、自分自身が"Zeitgeist"とも言えるGoogleの…

バッハ無伴奏チェロ組曲第一番を可視化する〜Baroque.me

「ピタゴラス音階」とは、簡単に言うと、弦の長さで決まる音階のことだ。例えば、弦の長さが半分になると完全8度。1オクターブ上がる。2/3は完全5度で、ドとソの関係だ。3/4は完全4度、ファに相当する。 このようにして音階と弦の長さには、数学的…

街のムードを可視化する(あるいはニコニコマーク)〜 Fuehlometer (Feel-o-meter) by Julius von Bismarck et al.

今、自分のいる街はどんなムードなのだろう。街のムードを可視化できないだろうか。そう、考える人は少なからずいるだろう。しかし、ドイツのアーティスト、Julius von Bismarckらのグループのアイデアはかなり突き抜けていて、見ている方も思わず「微笑んで…

会社の本質は「動的平衡」

福岡伸一氏の「生物と無生物の間」に、生物の本質は動的平衡にある、と書かれている。この「目から鱗」的なメッセージは、生物学の仮説と言うよりも、哲学に近い普遍性を持っているように思う。まわりを見渡すと、生物に限らず、世の中のあらゆるものが動的…

どこでどんな地震がおきているのか〜StoryMonoroch氏による地震データ可視化

このデータ可視化はすごい。 StoryMonoroch氏による、10分弱の映像は、今年(2011年)発生したM3以上の地震発生データを日本地図上に時系列にプロットしたものだ。各プロットは震央の位置、マグニチュード、震源の深さを表し、マグニチュード7以上の地震…

カバー考

先日、バックパックの肩ストラップにiPhoneをとりつけるホルダーを買ったのだが、サイズがジャストフィットに作られているので、iPhoneにケースをつけた状態だとホルダーに入らない。仕方なく、ケースを取り外すことにした。ちょうど同じ時期、iPhoneのタッ…

誰が誰にお金を借りているか〜BBCによるヨーロッパ諸国の借金相関図

ギリシャに端を発した信用不安は、イタリア、スペインと飛び火し、EUはもちろん、世界全体の経済へ暗い影を落とし始めている。少し前まで、国が「借金で潰れる」等と言う発想は(少なくとも僕のような一般人には)無かったと思う。それが、今、現実のものに…

科学好きの傾向を探る〜Hilary Mason氏の調査

インターネットの世界は、データの世界でもある。コンピュータとネットワークで作られるインターネット上での活動は、ほぼすべてをデータ化することが可能となるからだ。インターネットが社会のメイン・インフラストラクチャーになれば、人間の様々な行動が…

音声入力に未来を見る〜ビーイング・デジタルからVoiceTra へ

1995年に出版された「ビーイング・デジタル」は、15年以上経った今でも未来の道先案内人として時々読み返したい本の一つだ。バーチャルリアリティ、画像認識、インターフェース、ネットワークから、情報化社会の本質論まで、初代MITメディアラボ所長、ニコラ…

可視化の知識を整理する〜"Designing Data Visualizations"

Amazonで注文していた"Designing Data Visualizations"が届いた。可視化・視覚化が重要になっている一方で、その全体像を体系的に書いた本は意外に少なく、特にインフォグラフィクスなど比較的新しい用語や概念をカバーした書籍は見つけられていなかった。今…

Facebookしてない地域はどこ?〜"The Unfacebook World"

今年の初めから使い始めたFacebook。ブログともMixiとも異なる、新しいツールに最初はとまどったが、いつの間にか日々の生活に無くてはならない存在になっている。MacでもiPhoneでも(たまにiPadでも)、「とりあえずFacebookを覗く」と言う習慣がいつの間に…

世界の人口増加を可視化する〜"Filling Up" by ADAM COLE

2011年10月31日、国連は世界の人口が70億人を超えたと発表した。一口に70億人と言うが、あまりにも多すぎてイメージがもてない。僕が中高生の頃、「世界の人口はもうすぐ50億人になる」、と習った。それから二、三十年で20億人以上もの増加。誰もがあまり…

「ルンバ君」の体験〜ロボットと同居する未来の姿

お掃除ロボット「ルンバ君」が家にやってきて半年になる。 当初の目的は、もちろん掃除をしてもらうことだった。多くの家庭で共通の課題である「家事問題」〜家族のメンバーがどれくらい家事を分担するのが公平か〜について、我が家でも例外にもれず議論を重…

AppleTVが、ライフスタイルを変える(その2)

当初、プレゼン環境の拡充を目的として導入したAppleTV。その目的は充分果たしてくれたわけだが、その導入は思いもよらない、別の恩恵も施してくれた。AppleTVのおかげで、ライフスタイルそのものが変わりつつある。それはAppleTVの本来の機能、インターネッ…

AppleTVが、ライフスタイルを変える(その1)

数ヶ月前から、会社でAppleTVを使っている。購入の目的はプレゼンテーション環境の改善だ。映像制作の打合せでは、映像を見ながらイメージあわせやアイデア出しを行う。うちの会社では、長らくPlayStation3を使ってきた。PlayStationに映像データを入れてお…

ノーベル賞はどこが取っているか〜Forbes誌のインフォグラフィック

10月はノーベル賞の季節。今年は残念ながら日本人の受賞はならなかったが、候補者があがるだけでも、我が国の科学のレベルの高さを自慢したくなる。でも、客観的に見て日本は本当に「すごい」のだろうか。そんな疑問に答えてくれるインフォグラフィクスを…

ビジュアリゼーションに関する言葉

情報やデータの視覚化には様々な考え方や技法がある。それに対応して、情報・データの視覚化を表す言葉も、ビジュアリゼーションや可視化、見える化、など様々で、この状況は海外でも同様の(と言うか、海外ではより混乱している)ようだ。FlowingDataに、ビ…

ゲームコントローラの変遷

中学生の頃、ATARIのゲーム機が欲しくてたまらなかった。インベーダーゲームをやるにも喫茶店に行って100円払わなければならない時代、家にゲームセンター並のゲーム機を持つと言うことは子どもにとって、ほぼ実現不可能な「大きな夢」だった。そんな頃、コ…

Processingが創るオープンな社会像〜Processing 2.0へむけて

Ben FryとCasey Reasが2001年に発表したプログラミング言語、Processingの最大の貢献は、アーティストとプログラマーの壁を取り払ったことだろう。Ben Fryのユーモアある表現を借りれば、Processingは「有能なデザイナーをプログラミングとコンピュータの世…

世界のスパコン性能を比較する〜BBC Supercomputing superpowers

日本が開発を進めてきたスーパーコンピュータ京が、今年6月、ついに世界第一位になった。京の後、この夏には世界一位になると目されていた米国のBlue Watersが開発を中止したことから、京はしばらく世界一位の座に君臨できそうだ。スーパーコンピュータの開…

ウェブの進化を概観する〜 Evolution of the Web

「インターネット」を初めて体験したのは1995,6年くらいだったと思う。まだモデムで電話線につないでいた時代。Niftyの掲示板にテキストを投稿できるだけでも「進歩的な人」と見られていた頃、テキストと画像が自在にレイアウトされたブラウザ(確かNetscape…

新聞社の栄枯盛衰〜Journalism's Voyage West

インターネット上のソーシャル・ネットワークがメディアの世界を大きく変えつつある。これからの数年間でおこることは、おそらく私たちが今まで持っていたメディアの概念を大きく変えるだろう。しかし、そもそも私たちが「慣れ親しんできた」メディアは、ど…

携帯端末の訴訟を可視化する

先日グーグルがモトローラ・モビリティ社を買収すると言うニュースが流れた。そして、その背後にある理由の一つが、携帯端末に関する特許訴訟で少しでも優位に立つためだと伝えられた。携帯端末はお互いに特許訴訟だらけだと言うが、実体はどうなっているの…

2050年の世界を予想する

テクノロジーが日々進歩する一方で、エネルギーや環境・原発など大きな問題が山積み。人類の多くの心に希望と不安が同居しているのが、今の時代ではないだろうか。そんなことをデータで裏付けてくれるのが、2050年の世界を予想したアンケート結果によるイン…

データ・サイエンティストは、これからもっともホットな仕事になる

以前、データサイエンティストについて書いた。Googleのチーフ・エコノミストであるハル・ヴァリアン氏のコメントを引いて、「10年後、もっとも魅力的な仕事」として紹介したものだ。2年前の記事であるが、インターネットでのデータ流通の爆発と、インタ…

局地的大雨(ゲリラ豪雨)をとらえろ!〜気象庁気象研究所の取り組み

局地的大雨、いわゆる「ゲリラ豪雨」は、数キロメートル程度の狭い範囲に短時間、強く降る雨で、時に大きな被害をもたらしたきた。例えば、2008年神戸市都賀川でおきた増水(小学生、幼稚園児を含む5名が死亡)は、上流で発生した局地的大雨が原因だ。 局地…

自分自身のミュージアム〜The Museum of Me by Intel

ユーザの情報を利用して、自分だけにカスタマイズされたコンテンツを自動的に作成すると言うアプローチは少し前から色々と出ているが、これほど完成度が高いものはなかなかない。かのIntelが提供する、"Museum of Me" だ。 ”Museum of Me"はユーザのFacebook…

ちりも積もれば役に立つ〜広がるエネルギーハーベスティング技術

橋や建物の振動、必要以上に照らしている電灯、テレビや無線LANの電波、体温と室温の温度差、など、私たちのまわりには使われずに捨てられている小さなエネルギーが無数にあります。そういう小さなエネルギーを「拾い集めて」有効に利用しようと言うのが、エ…

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