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ワクワク感を伝える

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最近、ポスドク・シニア研究者支援を行うあるNPO法人に参加しているのですが、ここの理事会はいつも、議事よりも雑談の方がずっと長いのです。しかも、雑談を主導しているのは、○○大学名誉教授とか元○○学会会長などの、そうそうたる方々です。
今までの話題は例えば、「なぜ光の三原色は赤青緑なのか」「潮の満ち引きがおこる理由は?」「グラフはいつできたのか」など、雑談にしてはやはり知的ではあるのですが、専門の分野にはこだわらず、気になったものや不思議に感じたのものを素直に軽いフットワークで、素早く、しかも、緻密に考察する姿を間近で見ることができます。
曰く、「自分がワクワクするようなものでないと、人に伝えることはできない。」
70歳を越える方々が本当に自分が楽しくて話している姿を見て、一流の研究のエネルギーの源は「自分がワクワクする」と言うことなんだと、あらためて納得しました。
先ほど読み終わった、柳本浩市氏の「デザイン=ソーシャル」にも同じようなことが書いてありました。以下、引用です。
事業計画なんて後からついてくるようなものですからね。…<中略>…いつも感じるのはまず自分がワクワクしないと人に伝えられないということです。このワクワク感をバイヤーに伝えられれれば、バイヤーはそれを店のスタッフに伝えて、店のスタッフはお客さんにそれを伝えるだろうと。そうすれば、流通の末端まで気持ちを伝えることができて、ものが売れていくんじゃないか。これが究極のマーケティングなんじゃないかと。」

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