ジェネラル・モータース社のウェブサイトに、ちょっと変わったプレスリリースが掲載されている。LEGOを使ったマネジメント・ツールを開発した、と言うものだ。LEGOとは、あのブロック玩具のLEGO。リリースの日付は3月26日なので、エイプリル・フールのネタでもないようだ。
この「3次元可視化」(注:誇張ではなく、GMのプレスリリースにそう書かれている)は、GM社の問題解決追跡システムの一部として使われている。例えば、変速機のケースが耐久試験で壊れたとする。その問題は、文書化されると同時に、LEGOボード上にブロックとして置かれる。ブロックの色は車の部位を、ブロックの大きさは問題の重大さに対応し、それぞれのブロックには、ID番号と問題発生の日付が書かれる。ボード上のブロックの位置で、原因究明から解決策までの進行状況を把握するらしい。
「問題を、表にまとめたデータではなく、LEGOブロックに置き換えることで、早く問題を解決してそのブロックを取り除こうと言う強いモチベーションが働くんです」と、GM社のシニア・マネジャー、ジャミー・ピケット氏は(真面目に)語っている。
GM社は、この「3次元可視化」を今後、設計変更や開発予算の管理にも適用し、グローバルに展開するそうだ。世界展開ではデジタル版も開発するようだが、ピケット氏が言うように「強いモチベーション」を維持するには、リアルなLEGOブロックの方が絶対に良いだろう。
会社のトップ層がLEGOに向かいながら、ブロックの色や大きさを真剣に議論する風景。それが、信頼と品質の証になる日が来る……のだろうか?