Flowing Dataに、"Best Data Visualization Projects of 2016"という記事が出ている。年末らしく、今年の「ベスト可視化サイト」をピックアップしたものだ。
取り上げられたプロジェクトは、幅広い分野や対象、手法に渡っている。いわゆる「データ可視化」の手法は定着してきた。時代は「どう可視化するか」から「何を可視化するか」に移っていると感じられる。
その観点から面白いと思ったのは、ハーバード大学による、巨大なプレートの上でのバクテリアの「成長」を可視化したプロジェクト。何世代にもわたって拡大していくバクテリアのコロニーを、タイムラプスで撮影したものだ。バクテリアの広がりは一様ではなく、ある系列は途絶え、ある系列は子孫を増やしながら広がっていく。その結果、巨視的な「樹形図」が描かれていく。
可視化としては、オーソドックスなものかもしれないが、まだ人類が把握できていないものはたくさんあり、オーソドックスな手法の役割もまだ十分あるのだ。
そんなことを「可視化」し、「こんな可視化もあるんだよ」、と教えてくれるプロジェクトだと思う。