今週関西学院大学で開催された、CrestMuseシンポジウム2010で、プリンストン大学コンピュータ・サイエンス学科教授のPerry Cook氏が、"Cantabile(mente): Voice as Instrument / Instrument as Voice"と言う招待講演を行ないました。
Cook氏の講演は、人間の声に着目し、機械や電気・電子機器、ソフトウェアを使ってどのように模倣、作成、編集を行ってきたかの歴史を概観する、大変印象深いもの。人間の声を創りだすと言う作業は、古来多くの人々を魅了したテーマだったのですね。声自体が楽器であり、他の楽器や機械やコンピュータを操作する手段であると言うCook氏の主張は、声の持つ可能性をあらためて教えてくれたように思います。
「アナログ」の時代の音声合成機械や、音楽業界で当たり前になった"AutoTune"など、具体的な事例はどれも興味深いものでした。