サイエンスメディアな日々   インフォグラフィクスな日々

サイエンスのこと・テクノロジーのこと・ビジュアリゼーションのこと

2010-01-01から1年間の記事一覧

人間的なVFX へ〜 NIKE: The Human Chain

実写とCGの合成技術は格段の進歩を遂げています。映画やテレビドラマの映像の多くに、注意しなければ(注意しても)気づかないように、巧妙に合成が使われています。さらに技術が進んで、実写の合成で「ありえない」現実を作り出す映像も生まれています。こ…

星のサイズの比較 〜 Star Size Comparison

広大な宇宙の中では、私たちの住む地球もほんのちっぽけな存在でしかない−−−。頭ではわかっていてもなかなかイメージしにくいものです。この動画は私たちが知っている様々な星のサイズをCG映像で比較したもの。月から始まって、太陽系の惑星、太陽、そして太…

ブラウザも3Dの時代〜WebGLの可能性

遅ればせながら、WebGLについて知りました。WebGLとは、JavascriptとOpenGLの組み合わせによって、ブラウザ上で3Dコンテンツを扱う標準仕様とのこと。もともとHTML5用の3D規格を想定して開発されていて、HTML5のCanvasタグで実装することになるようです。…

ルールとデータが生む芸術〜"Aaron Koblin氏のFlight Pattern"

素晴らしいインフォグラフィクスは、データを正確に可視化していて、なおかつ、できあがった映像や画像に美しさを感じるものです。その事例のひとつに、Aaron Koblin氏のFlight Patternがあります。 このインフォグラフィクスは、FAAが公開している米国上の…

錯視の可能性〜逆遠近法の映像

(資料提供:関西大学総合情報学部 ノーマン・クック教授)先日、関西大学総合情報学部を訪問しました。情報工学と心理学を組み合わせた研究は大変ユニークで、インスピレーションをかきたててくれる体験でした。 例えば、「逆遠近法」を研究されているノーマ…

食べ物のアート&サイエンス〜"Modernist Cuisine"

食べ物と言う日常もっとも身近なものにもアートとサイエンスがある。Modernist Cuisineでそんな映像が紹介されています。上はポップコーンができる瞬間を高速度カメラで撮影したもの。トウモロコシの種には約15%の水分が含まれ、加熱すると種の内部で水が…

インターフェースはよりビジュアルに〜航空便予約サイトhipmunkの事例

オンライン・ショッピングはもはや「普通」のこととなりました。しかし、その多くはまだテキスト・ベースで、ブラウザに表示されたフォームにキーボードから住所やメールアドレスを打ち込むのは面倒ですし間違いもおきやすい。文字だけでは情報を直感的に把…

インテリアのテーマパーク〜Living&Design 2010

インテックス大阪で今週開催されている、Living&Design2010の最終日を見に行ってきました。様々な工夫や意匠を凝らしたブースばかりでしたが、中でも発想のユニークさで気に入ったのが、積水ハウスとアクタスの共同企画、「小さな生活展2。」です。 このコ…

参加型民主主義、イノベーション、情報の可視化〜DATA.GOV

米国、日本ともに民主党政権となり、「国民の政治参加」が今まで以上に強調されています。国民が政治に参加することはある意味当然なのでしょうが、それを正しく、効率的に行うための前提条件は、国民が正しい情報を持っていると言うことです。 情報の非対称…

宗教と貧困の関係〜GALLUP調査のインフォグラフィクス

GALLUPのレポートを基に、ニューヨーク・タイムズが秀悦なインフォグラフィクスを公開しています。 GALLUPの調査は、国ごとに「日常生活において宗教が重要な位置をしめている」と考える人の割合と一人当たりのGDPの関係を調べたもの。縦軸に「宗教を重要と…

ステレオタイプな地図〜Mapping Streotypes

私たち人間が表現するものには多かれ少なかれ主観や偏見が入っています。何を選ぶか、どう書くか、どこで発表するか、どんな色・形で表現するか等、あらゆる情報は伝える者の主観や偏見を総合したものだ、と割りきってもよいかもしれません。「地図」と言う…

法案を可視化する〜IBM Many Bills

日本では司法における可視化が色々と話題になっていますが、とっつきにくい法律関係の文書を少しでもわかるようにしたい、と言うのは世界中どこでも同じようです。IBMのビジュアリゼーション・ラボが、Many Billsと言うユニークなサービスをベータ公開してい…

可視化でオシャレする〜Processing.orgのTシャツ

久しぶりにProcessing.orgを除いたら、面白い記事が目に止まりました。Processing作品をあしらった、Tシャツの販売です。 "The Beauty"はProcessingのロゴを描画するコード?をネットワーク可視化したもの。 "The Beast"は前面にProcessingのIDEをプリント。…

科学と芸術の祭典〜ASIAGRAPH2010 in Tokyo

この10月ASIAGRAPH(アジアグラフ)が東京で開催されます。「アジアグラフは、アジア独自の多様な文化と、科学と芸術の融合が生み出すアジア独自の優れたデジタルコンテンツを更に発展させるために、世界の第一線で活躍するアジアの研究者とクリエイターが…

微小な世界に癒される〜NIKON Small World

「可視化」のアプローチは数あれど、顕微鏡写真の持つ魅力は多くの人を虜にするようです。 NIKONの"Small World"は美しい顕微鏡写真の宝庫。様々な「微小世界」のイメージは、人間の目を越えた新鮮な視覚による驚きと、一種の癒しを感じさせてくれます。現実…

テニスの試合をリアルタイムに可視化する〜US Open PointStream

全米オープン・テニスの試合をリアルタイムでインフォグラフィクス化しようと言う試みが、IBMによるUS Open PointStream(ベータ坂)です。各プレーヤーは緑か青の色で識別され、内側のリングの大きさは現在どちらが優勢かを示し、外側のリングは試合の進行…

インフォグラフィクスなお知らせ〜IKEAの店内ポスター

会社の近くにIKEAがあります。 いつもは平日に行くので比較的すいている印象があったのですが、今日午後は週末のためか人でいっぱい。レジでも長い行列に並びました。 待ちながらふとレジ前の柱を見ると、曜日と時間帯の込み具合がイラスト・ポスターで表示…

驚異のミニマル映像〜elevated by RGBa and TBC

少し前の作品ですが、すごい映像があります。"elevated by RGBa and TBC"です。 何がすごい、って、3分半強のこのスペクタクル映像、ファイルサイズが4キロバイトしかないのです。 まさに驚異のミニマル映像。この映像、元々2009年の"Breakpoint"の「4K部…

声は偉大なるツール〜Perry Cook招待講演(CrestMuse Symposium 2010)

今週関西学院大学で開催された、CrestMuseシンポジウム2010で、プリンストン大学コンピュータ・サイエンス学科教授のPerry Cook氏が、"Cantabile(mente): Voice as Instrument / Instrument as Voice"と言う招待講演を行ないました。 Cook氏の講演は、人間の…

「必死は、格好いい」〜鈴木おさむ氏の名言2

前回に引き続き、朝日求人「仕事力」の鈴木おさむ氏の言葉から印象に残ったものを。鈴木氏は80年代・90年代の出演者がスターだった時代から、世の中は変化していると言います。 それだけ世の中がまじめになったのだと、僕は思っています。時代が慎重にな…

「仕事にごまかしはきかない」〜鈴木おさむ氏の名言1

朝日新聞の日曜版に毎週「仕事力」と言うコラムが掲載されています。求人広告のひとつの企画なのですが、仕事をテーマに著名な方がリレー形式で語るこのコラムは毎週いろいろとヒントが偉るし、自分の生活を見直すきっかけににもなります。放送作家の鈴木お…

なかなかいけてるグラフ作成アプリ〜XML/SWF Charts

グラフを作成するアプリやサービスは色々と出ています。それぞれ特長がありますが、表現力の面で優れたアプリのひとつがXML/SWF Chartsです。 XML/SWF Chartsは名前の通り、XMLとSWFの組みわせで様々なグラフを作成します。 グラフの種類も、棒グラフやパイ…

インタフェースに関する2つのアプローチ〜「リッチ」と「ミニマム」

日経エレクトロニクス2010年8月23日号にMITメディアラボの石井裕氏へのスペシャルインタビューが掲載されています。 そこで、石井氏はインタフェースには2つの方向性があると述べています。 そのひとつは、センシング技術をキーにハード、ソフトを組み合わ…

都会をうごめくバスの軌跡〜Bus Movements in San Francisco

交通データは、Harry Beckによるロンドン地下鉄路線図以来、インフォグラフィックが得意とする対象のひとつです。 今回ご紹介するのは、サンフランシスコの街を移動するバスの軌跡をアニメーション化したインフォグラフィック。2010年6月1ヶ月のデータが、…

嵐 X 立体インフォグラフィクス〜 AU ”VOICE"

先日久しぶりに携帯ショップへ行ったのですが、そこでちょっとユニークな冊子を見つけました。AUの「VOICE」と言う冊子です。 冊子の各ページは、嵐の各メンバーとアンケート結果を表す「オブジェ」を組み合わせた写真で構成されています。例えば、「高画質…

ブロードバンド大国・日本

ITIFが発表したブロードバンド・ランキングによると、我が日本は世界第一位です。ITIFの評価は、インターネットの平均速度と1Mbpsあたりの通信コスト。日本はそれぞれ、61mbpsと0.27ドルで「2冠」に輝いています。 PC、携帯、スマートフォン等、毎日当たり…

CMYとRGBの違い

今回の話は芸術系やデザイン系の人には当たり前かもしれないのですが、僕にとっては「目からウロコ」の発見です。 色の三原色はなんでしょうか? CMY(シアン、マゼンダ、イエロー)とRGB(レッド、グリーン、ブルー)の2つの答がありますね。CMYは絵の具の…

「コンテンツ・アーキテクト」

今やっている仕事〜コンテンツ制作やビジュアリゼーション〜に似ている仕事ってなんなのだろうか、と考えていたところ、昔聞いた言葉を思い出しました。僕が工学部の学生だったのはもう20年以上前になりますが、その頃聞いた言葉です。「工学部の中でひと…

ジャンケンの勝ち方〜世界ジャンケン協会のインフォグラフィック

「ジャンケンの勝ち方」についてのインフォグラフィックなんてのがあるんですね。 作成者は「世界ジャンケン協会(World Rock-Paper-Scissors Society)」と言うから、また驚き。最初、冗談かと思っていたのですが、世界ジャンケン協会のHPなるものを見ると、…

どこでもディスプレイ〜短焦点&ピコ・プロジェクター

日経エレクトロニクス8月9日号が「どこでもディスプレイ」と言う特集を組んでいます。 文字通りどこでもディスプレイがある社会が到来することを予想し、そのけん引役はプロジェクター、特に短焦点プロジェクターと超小型(ピコ)プロジェクター、だとの見…

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