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自分自身のミュージアム〜The Museum of Me by Intel

http://www.intel.com/museumofme/r/index.htm
ユーザの情報を利用して、自分だけにカスタマイズされたコンテンツを自動的に作成すると言うアプローチは少し前から色々と出ているが、これほど完成度が高いものはなかなかない。かのIntelが提供する、"Museum of Me" だ。
”Museum of Me"はユーザのFacebookアカウントに接続し、Facebook上の様々なデータ‐ 氏名、出身地、友達、投稿したビデオ、リンク先など‐ を取り出し、それらを架空の「作品」としてバーチャルな博物館の中に展示するというもの。そういうとよくある「SNS連動コンテンツね」と思うかもしれないが、ひとつひとつのシーンの完成度が高く、美しく、洗練されている。本当にコンピュータが自動で作ったコンテンツなのか?と疑いたくなるほどだ。

ここまで技術が完成しているとテクノロジーを意識することなく、その世界に浸ることができる。僕の場合は、博物館の入口から出口まで、自分自身の情報が解体され、再構築されてできる作品を「鑑賞」しているうちに、情報によって記号化された人間の「はかなさ」を、いつの間にか感じていた。

こういう種類のコンテンツがどのように発展していくのかは予想もつかないが、"Museum of Me"は、将来過去を振り返った時に、エポックメーキングな作品として歴史に刻まれることは間違いないと思う。

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