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Facebookしてない地域はどこ?〜"The Unfacebook World"

http://station.woj.com/2011/07/unfacebook-world.html
今年の初めから使い始めたFacebook。ブログともMixiとも異なる、新しいツールに最初はとまどったが、いつの間にか日々の生活に無くてはならない存在になっている。MacでもiPhoneでも(たまにiPadでも)、「とりあえずFacebookを覗く」と言う習慣がいつの間にか身についた。友人の投稿には興味が重なるものが多いし、仕事上のつながりがある人からは有益な情報が得られる。最近は直接ニュースを見るよりも先にFacebookから情報が流れてくる。Facebookが単なる「日記の共有」ではなく、マスコミに代わる新しいメディアになり得ると言うことは、言葉ではうまく説明できないが、Facebookをある程度使った人はおそらく共通の思いではないだろうか。ソーシャル・メディアと呼ばれるものの本質が、おぼろげながら分かってきたように思う。
この9月、Facebookのユーザーが全世界で8億人を突破したと報じられた。膨大なユーザー数だと思う半面、まだFacebookを使っていない人の方が圧倒的に多いとも言える。世界の人口は70億人を超えたばかりなので、現在、70億-8億=62億人が「非Facebookユーザー」、と言うことになる。
次に知りたくなるのは、世界のどの国・地域がFacebook「先進国」(あるいはFacebook発展途上国」)なのか、と言うことだ。この問いに答えてくれるインフォグラフィクスが、"The Unfacebook World"である。
"The Unfacebook World"では、世界地図上の暗い色の地域が「Facebook先進国」、黄色で表示されている地域が「Facebook後進国」を示しており、世界のどの地域にFacebookがまだ浸透していないかが一目でわかるのだが、このマップの作り方が面白い。"The Unfacebook Word"は、NASAの"earth at night"と、facebookの"friendship map"をマッシュアップして作られているのだ。前者は夜の地球上の光の量の画像で、間接的に「人口」を表すと考えられる。後者は「友達のリンク数」を図示したものだ。両者の差をとれば、Facebookを使っていない人の数が出る、と言う理屈である。
インフォグラフィクスを組み合わせて、また別のインフォグラフィクスを作る、と言うアプローチが面白い。
なお、日本は全体に黄色い地域が目立つが、使われているFacebookのデータは昨年の12月のもの。最新のデータはどれくらい変わっているのか、"The Unfacebook World 2011"を見てみたい。

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