このブログも今回で100投稿目です。
それにちなんで、「パワーズ・オブ・テン("Powers of Ten"」について書くことにしました。
「パワーズ・オブ・テン」とは、1977年にチャールズ&レイ・イームズ夫妻が制作した、約9分半のサイエンス・ドキュメンタリーです。
シカゴの公園に寝そべる男性の実写(これが単位寸法の1m)からカメラが上空にズームアウト(トラックバック)して行き、地球、太陽系、銀河系を越え、観測可能な宇宙の果て(10の24乗m)まで到達する。
次に、逆のルートをたどり男性までズームイン。カメラはさらにズームインを続け、皮膚、細胞、遺伝子、原子、そしてクォーク(10の-16乗m。ちなみに当時まだクォークは仮説であった)まで到達する。
超マクロから超ミクロまで超長尺の1カットで見せるという構成が、強い印象を与えてくれます。まだCGがなかった30年前の状況を鑑みれば、その努力に脱帽です。DVD「チャールズ&レイ・イームズの映像世界」は、「パワーズ・オブ・テン」のドラフト版も入っており、作り手としてとても興味深い一枚です。
イームズ夫妻のように、目に見えないものを、「正しく、わかりやすく、新しい」方法で、観た人に何らかの感動を与えられるようなコンテンツを創っていきたいものです。
行き詰った時は「パワーズ・オブ・テン」を観直して、クリエイティブの魔法をもらうことにします…。