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視覚コミュニケーションにおける5つの神話 その2/2

http://understandinggraphics.com/design/5-myths-of-visual-communication/

引き続きUnderstanding Graphicsの記事から抜粋です。


神話3:物事の説明にはリアルが最良

視覚的に説明する際、リアルな表現が最良の方法と思うかもしれません。しかし、調査によるとリアルさを減らす方が効果的な場合は多々あることがわかっています。特に、ある分野の専門家よりも、一般向けの説明にあてはまります。視覚的な内容をよりシンプルな表現に変換すれば、見る人はすぐに把握、理解することができます。さらに、視覚的な手がかりの数を減らすことで、どこに注目すべきかがわかります。上の例はニット織物がどのような作りになっているかを明瞭に理解することができます。今まで気にかけたわけではなくても、おそらく自然にそうしていると思います。



神話4:時間変化を表すにはアニメーションが一番

あなたはアニメーションが世界を救うと思いますか。あるいは、少なくともアニメーションは時間変化を表すメディアとして最良の選択だと?面白いことに、多くの実験がこの考えを否定しています。議論はありますが、同じ内容を表すのに静止画よりもアニメーションの方が有利であると言う調査結果はありません。時にアニメーションは速すぎて視聴者がコントロールできないので、アニメーションの速さに情報の理解が追いつかないこともあります。さらに、世の中の出来事は離散的ないくつかのステップとして理解されていることが多いため、一連の静止画の方が理解に即していると言えます。(Tversky, 2005)


神話5:書体は意識されないもの

デザイナでなければ、モダン・セリフとスラブ・セリフの違いなど知らないでしょうが、人は特定の用途での書体の適切さにはとても敏感です。ある調査では、被験者は書体と文章の整合性に強い意見を述べたそうです。例えば、まじめな文章には「まじめな」書体が適当だとわかっています。書体と文章の不一致について認識しています。結論:皆わかっているのだから、一致・不一致は慎重に選択しましょう。(Brumberger, 2003)

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