月並みな言葉だが、地球はなんて美しいのだろう。この映像を眺めていると、この星に生まれた偶然に、感謝したくなる。
"The Glittering Blue"と名付けられた実験サイトは、気象衛星ひまわり8号が撮影された、2015年8月のある一日の地球の画像を12秒に圧縮したものだ。ひまわり8号は、東経140.7度の赤道上空にある静止衛星だ。
おそらく、地球全体をひとつの画面で見ることができる人は少ないだろう。それほど大きな画像(映像)だ。ブラウザの縦・横、それぞれのスクロールで(あるいは、縮小表示で)様々な場所を眺めてみると、まず、雲の繊細でダイナミックな動きに目を奪われる。
中央付近にある台風は周りの雲を巻き込みながら、ゆっくり西へと進んでいく。日本海の北側にある雲は、南西から北東へむかって長く連なっている。偏西風で流されているのだろう。南極からは、渦をまいた雲が、オーストラリア大陸にむかって染み出すように広がっていく。
宇宙空間を体験した宇宙飛行士の多くは、文字通り「天命」を受けるような体験をするという。僕たちには同じ体験はできないが、"The Glittering Blue"の地球をみながら、彼らが感じたことを、想像することはできるかもしれない。