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「モノノカタチ」をディスプレイするデバイス:inFORM by M.I.T. Media Lab

https://vimeo.com/79179138
M.I.T.メディアラボの石井研究室が今週公開した'inFORM'は、上下する900本のプラスチックの棒によって、空間に立体的な形を描く「表示装置」。深度カメラが取得した3次元物体の形状を、リアルタイムに、立体として「再現」する機能を持つ。

この斬新なデバイスがどういうものかは、上の動画を観るのが早いだろう。人の手やプレートなどの形状を読み取り'inFORM'の上に表示するだけでなく、'inFORM'を通じて他の物体とインタラクションすることもできる。つまり、'inFORM'は単なる「ディスプレイ」ではなく、アトムからビットへ、そしてもう一度アトムへと言う経路を経て、現実の世界と関わることができるデバイスなのだ。

'inFORM'開発の背景をビデオはこう説明する。「人類は物理世界を知覚・操作するため、高さに関わる能力を進化させてきました。しかし、現在のピクセル(を使ったグラフィカル・ユーザ・インタフェース)はそれをほとんど利用していません。これ(=タンジブル・ユーザ・インタフェース)は、私たちのこの能力を、物理空間の中のデジタル・インフォメーションとして具現化するものです。」

立体形状を再現するディスプレイなら、過去にも例えばピン・スクリーンなどがあり、'inFORM'の技術そのものはまったく新しいものではない。しかし、'inFORM'が観せてくれる、3次元世界とのインタラクションを実現する世界観は、一歩先の技術(と呼ぶよりもっと大きな「思想」に近いもの)を感じさせてくれる。それこそが'inFORM'の目的なのだろう。開発者の一人、シーン・フォリマーは次のようにコメントしている。

「最終的な形はどうなるにあれ、将来のユーザ・インタフェースは、単なるピクセルではなく、時間や形状を取り入れたものになるでしょう。それも5年か10年先のことです。その意味するところを、デザイナーも考える時に来ているのです。」

【参考】inFORM: Dynamic Physical Affordances and Constraintsthrough Shape and Object Actuation

http://tangible.media.mit.edu/project/inform/

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