サイエンスメディアな日々   インフォグラフィクスな日々

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コンピュータ・ウィルスを解剖する〜Anatomy of a Computer Virus by Patrick Clair

http://vimeo.com/25118844

昨年7月に登場したコンピュータ・ウィルス、Stuxnetは、「史上初のウィルス兵器」と呼ばれるほど他とは違っています。このウィルスは特定のターゲットーーーWindows上で動く"シーメンス監視制御データ取得システム( Siemens Supervisory Control And Data Acquisition (SCADA) system )"のみを攻撃し、他のアプリには無害なのです。なぜこれが「武器」と呼ばれるのか。それは、SCADAが使われているのが主に原子力発電所であるためです。Stuxnetは、監視モニターには何ら異常を表示せずに、原子炉の圧力を上昇させ、油圧供給ラインを止める恐れがあると言います。

このウィルスの詳細はITmediaWikipediaの解説に委ねるとして、紹介したいのは、デザイナーPatrick Clairが作成したインフォグラフィクスです。上品な3DCGと洗練されたテキストアニメーションをシームレスに組み合わせた秀作で、流れるような心地よい映像は、大変参考になります。
情報をしっかり伝えながら映像も美しい。こういうインフォグラフィックな映像を作りたいものです。

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