オーディオからテレビ、そしてゲームへと製品を展開してきたソニー。かつての「ソニー神話」は多少陰をひそめたとは言え、日本を代表するテクノロジー企業であることは間違いない。ソニーの次のターゲットは何なのだろうか?その候補に「おもちゃ」が浮上している。
ソニーが共同研究パートナーとして選んだのはLEGO社。誰もが知っている、あのブロックを作っている会社だ。意外な組み合わせ…ではないかもしれない。今、ICT企業はこぞってリアルな世界に踏み込もうとしているし(追記:もちろん、Sonyは元来ハードウェアの会社だ!)、LEGOのマインドストームはメカトロニクスの入門キットとして普及している。元々お互いの進出領域は重なりつつあった。
また、LEGOは、ユーザーである子どもたちをテレビゲームに奪われ、SONYは、テレビゲーム市場の頭打ちに苦しんでいる。現状を何とか打破したい。そんな思惑もあったのではないだろうか。
ソニーコンピュータサイエンス研究所のオープンハウスでは、カメラ・モーター・アクチュエータを搭載したLEGOブロックに、プレイステーションのコントローラを組み合わせ、相手を追跡するロボットがデモされたようだ。詳しくは動画を見てほしい。リアルな世界で自ら作ったものを、ゲームのキャラクターのように動かすことができる。その感動は、2次元のバーチャル空間にいた人には、まさに「異次元」の体験だと思う。
オープンハウスでは、人の動きに追随するクアッドコプターも紹介された。これはLEGO製ではないが、同様に「ハイテクおもちゃ」の領域だ。
"SONY-LEGO"プロジェクトはまだ実験段階で、商品化は未定だ。技術的には、小さなブロックに搭載できるバッテリーの開発も課題だと言う。実は、僕はテレビゲームはほとんどやらないが、このようなリアルな世界とつながるゲームなら、やってみたいと思った。僕がそう思うくらいだから、さらに熱狂的なファンは多数いるはずだ。発売されたら必ず買うから、ぜひ商品化してほしい。