サイエンスメディアな日々   インフォグラフィクスな日々

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2012-06-01から1ヶ月間の記事一覧

太平洋を漂う震災がれきを可視化する:Tracking Japan's Tsunami Debris

3.11の大震災で発生したがれきの多くが海に流れ、海流に乗って太平洋を漂流している。その様子をアメリカ海洋大気庁(NOAA)が、コンピュータ・シミュレーションと人工衛星による観測を組み合わせてトラッキングしている。上の映像はモデル計算の可視化だ。…

周辺視野を利用した没入感のある映像システム:"Infinity-by-Nine" by M.I.T.

先日、MITメディアラボが開発した"Infinity-by-Nine"がネットで話題になっていた。マルチプロジェクションによるミニCAVE(ケイブ)のように見えるシステムは、左右と上に「周辺視野」映像を投影し、没入感の高い体験を提供するというもの。「周辺視野」の映…

NASAの英知を結集した、スケールの大きな可視化映像:Dynamic Earth by NASA

太陽の発する光と放射線は常に地球に降り注ぎ、それによって、海流や気候など、現在の地球上の営みが支えられている。太陽から地球まで、すべての自然の営みは深く関係しているのだ。そんな自然の営みを解明する様々なシミュレーション計算を、ひとつにまと…

Facebookの市場価値はいかに大きかったか:The Facebook Offering by The New York Times

先月、Facebookの株式上場が話題になった。上場時の時価総額は1040億ドル。これがいかに大きな額だったのかは、The New York Timesのインフォグラフィクス、"The Facebook Offering"を見るとよくわかる。1980年以降に上場した、テクノロジー・インターネット…

ピザの宅配ルートの美しい可視化:America Revealed, Pizza Delivery

PBS UKで、"America Revealed"と言う番組の放送が始まった。BBCの素晴らしいドキュメンタリー"Britain from Above"を下敷きにした、情報・データの可視化を積極的に取り入れた新シリーズだ。アイゼンハワー、カウボーイ、養蜂家、Facebookのエンジニア、未来…

東京スカイツリーは、世界一の雷研究室

今年5月に開業した、東京スカイツリー。世界でもっとも高いタワーは、東京の新名所として連日多くの人で賑わっている。 この東京スカイツリーで、ある研究プロジェクトが始まっている。この鍵となるのが、天望回廊のさらに50m上、地上497mの位置に設…

サイバー攻撃を近未来的に可視化する:NICT DAEDALUS

独立行政法人 情報通信研究機構(NICT)が開発したDAEDALUSが話題になっている。NICTでは以前からサイバー攻撃の可視化を行うNICTERと言うシステムを開発しているが、DAEALUSはNICTERをベースにしたサイバー攻撃アラートシステム。 NICTERは、ダークネット(…

他人が代金を払ってくれるコーヒー・ショップ:A Story at Corner Perk Cafe

先日GOODで見つけたあるニュース記事が、深く心に残った。次のような内容の記事だ。 サウスカロライナ州ブラフトンにある、コーナー・パーク・カフェと言うコーヒーショップでの話。2年ほど前、ある女性客がレジで自分の支払いを済ませた後、百ドル札を渡し…

写真の代わりに文章が出てくるカメラ:Descriptive Camera

テクノロジーの進歩と低価格化、オープン・ソースとソーシャル。それらが組み合わさって、今まで不可能だと思っていたことや、思いつくことさえなかったことが、次々と現実のものになっている。Matt Rechardsonが作った”Descriptive Camera”もそのひとつだ。…

スマートフォンで撮った写真から行動を分析する:InFoto

スマートフォンや携帯の撮影パフォーマンスが向上し、一昔前のデジカメと遜色ないクオリティの写真を気軽に撮ることができるようになった。気軽に撮れる一方で、いつの間にか大量の写真がデバイスに貯まるようになった。普通の人なら、大量に貯まった写真を…

簡単にインフォグラフィクスを作るサービス・その2:Pictchart.com

先日紹介したEasel.lyに引き続き、簡単にインフォグラフィクスを作ることができるクラウド・アプリケーション第2弾。 今回紹介する Pictochartは、ざっとみた感じ、Easel.lyよりも自由度が高そうなアプリケーションだ。 用意されているテーマは現在37種類…

データの可視化のデータを可視化する:data visualization reference network

インフォビズ、データビジュアリゼーション、インフォグラフィクス、インタラクティブ、インフォメーションデザイン、データビズ………。データの可視化に関係する言葉は様々であり、その種類も増加している。加えて、データ可視化は学際的な分野としてその存在…

オープンとシェアによる近未来のアクティビティ・モデル:授業計画販売サイト・TeachesPayTeachers.com

先進的なテクノロジーやユニークなアイデアがあふれるスタートアップ・ビジネスには、明日のGoogleやAppleが出てくるかもしれないと言う期待がある。技術とアイデアとやる気があれば、誰でも世界を変えるチャンスがある。そんな「わくわくした気持ち」を与え…

緑が多いところに住めば、金持ちになれる?: GoogleEarthを使ったデータ・マイニングの可能性

公園や街路樹、庭など、都会を見渡すと意外に緑が多い。特に都会や高級住宅街と呼ばれるところほど意識して緑を作っている。おそらく多くの人もそう感じているだろうし、自分自身の体感でもそう思う。しかし、それが客観的な事実であることを調べるには、裏…

緊急地震速報の弱点を改善する:同時多発型地震への対応

昨年3月の東日本大震災の後、緊急地震速報の誤報が増加している。震災前の誤報(実際の震度と地震速報の予測が2以上異なっていたイベント)の割合は3割程度だったのに対し、震災後は倍の6割以上に跳ね上がったのだ。そのほとんどは過大な予測、すなわち、…

産まれたばかりの赤ちゃんの脳は、ものを触ることで発達する?:新生児の脳の可視化

近年、日本では早産児や低出生体重児の割合が増加している。ダイエットの行き過ぎなども指摘されるが、早産児や低出生体重児に障害が残らないよう、出生後の脳の発達を助けるケアが必要だ。しかし、実は新生児の脳全体の活動は、まだほとんど体系的に計測さ…

たのしいカガク:「サイエンスぬいぐるみ」プロジェクト

「むずかしく思われがちなサイエンスやテクノロジーを、もっと親しみやすいものにしたい。」 そんな思いで作ったのが、サイエンスぬいぐるみです。微生物から宇宙機器まで、モデルの特徴やイメージを大切にしながら、ひとつひとつオリジナルで制作します。」…

「Makerムーブメント」は世界を変えるか:Maker Conference Tokyo 2012

[2012.11.3補足] 今回のMakerムーブメントの取材は、サイエンス チャンネル にまとめました。ぜひご覧ください。 #######日本科学未来館で開催された、Maker Conference Tokyo 2012に参加した。 サイエンスニュースのリサーチ取材として参加したのだが、、個…

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