サイエンスメディアな日々   インフォグラフィクスな日々

サイエンスのこと・テクノロジーのこと・ビジュアリゼーションのこと

水と光と落書のアート、もしくは、インターフェース:Water Light Graffiti

水をかけると光る壁。そんな壁があったら、遊ばずにはいられない。水遊びとイルミネーションと落書きを一度に楽しめるのだから! Antonin Fourneauが手がけたアートプロジェクト、Water Light Graffitiは、ウォールに水をかけると、水をかけた部分のLEDが光…

映画の登場人物のソーシャルネットワーク:Movie Gelaxies

ソーシャルネットワークの可視化は珍しいものではなくなってきたが、この可視化はなかなか興味深い。MITとケルン大学の共同研究プロジェクトから生まれたユニットMovie Galaxiesが可視化したのは、映画の中の人間関係。 2011年のコインズ・カンファレンスで…

増え続ける武器の売買:Arms Trade by Google

Googleの実験プロジェクト、ArmsTradeは、世界主要国の武器の輸出入の量と輸出入先を可視化したものだ。Arms Tradeの画面下部にあるスライダーを動かせば、武器の売買量、特に輸出が増えていく様子が読み取れる。データは1992年から2010年にわたる。中央の地…

スケッチブックを通じて世界の思いを可視化する:The Sketchbook Project

スケッチブックプロジェクトは、ブルックリンに本拠があるNPO「アートハウス・コープ」によって始められた、様々なアーティストが創ったスケッチブックを世界中で展示すると言うプロジェクト。アーティストと言ってもプロや選ばれた人だけではなく、誰でも参…

年をとってもできるスポーツ競技は何?:Age range of US Olympic athletes

連日繰り広げられるオリンピックの熱戦。普段そんなにスポーツを見なくても、なぜかオリンピックだけは別ものだ。世界最高のアスリートによる真剣勝負が、面白くないわけがない。ルールがわからなくても、競技を知らなくても感動してしまうのだが、もしオリ…

五輪マークを使ったデータ可視化:oceaniaeuropeamericasafricaasia

オリンピック・シーズンにぴったりの、なかなかしゃれたインフォグラフィクスを見つけた。 "oceaniaeuropeamericasafricaasia"(オセアニアヨーロッパアメリカアフリカアジア)と名付けられたこの作品は、世界の5大陸のデータを表現したもの。可視化に用い…

全国のカーライフ充実度を比較する:都道府県別カーライフ充実度調査

最近の若者は車への興味が減っているということも聞く一方、エコ減税で車の売り上げは最高を記録していると言うニュースもある。 都会はともかくとして、地域に行けば車がない生活なんて考えられないと言う場所もあるわけで、全体的に見れば、これからも車は…

重なりあうフラットケーブルのような脳神経の構造:NIHの拡散スペクトラム・イメージング画像

米国国立衛生研究所(NIH)が可視化した脳の構造は驚くべきものだ。神経線維はフラットな束となって折り重なりあい、まるでハードディスクの「リボンケーブル」のようだ。しかも、各束は並行か垂直のいずれかで整然と重なり合っている。脳は、神経線維の巨大…

水泳の世界記録はどのように更新されてきたのか:"Dressed for a world record ? " by Washington Post

いよいよロンドンオリンピックが始まる。オリンピックと言えば、やはり世界記録を期待してしまうが、考えてみれば、毎回世界記録が塗り替えられると言うのはすごいことだ。人間の能力(そして、スポーツグッズの性能)の限界がないかのような進化に驚く。し…

音によるバリアフリー技術:見直しが進む、音サイン

音サイン、と言うのをご存知だろうか。駅の改札や出入口で「ピンポーン」と言う音を聞いたことはあると思う。あれが、音サインだ。主として視覚障害者に場所や方向を教える、音による案内なのだ。 音サインは2000年の交通バリアフリー法で本格的な普及が始ま…

素敵な会話を生む紙ナプキン「グッドシート」:"GOOD Sheet" by Starbucks/GOOD

2008年、米国スターバックスが「スターバックスで素敵な会話を("Great Conversations at Starbucks")」というキャンペーンを展開した。スターバックスの店舗で顧客の会話をうながそうというキャンペーンだ。その時採用されたのが、GOOD Magazineが企画した…

高齢者ドライバーの事故を未然に防ぐ:交通安全アドバイスシステム Objec(オブジェ)

高齢者ドライバーによる交通事故が度々話題になる。高齢者が加害者になると言う社会的な関心の高さもあるが、交通事故件数全体は減少する中で、高齢者ドライバーによる交通事故の割合は増加している。高齢者社会の当然の結果だと片付けず、早急に何らかの対…

映画タイトルの地図:"Film Map"

映画好きな人なら絶対欲しくなる地図が、この"Film Map(映画地図)"。一見、普通の地図のようだが、書かれている地名を見ると思わずニンマリ。ジュラシックパーク、ウォーターフロント、クローバーフィールド、キリングフィールド、フィールド・オブ・ドリ…

アイコンが社会を変える:Iconathon

アイコネイソン(Iconathon)と言う活動が米国で始まっている。参加者が自分でアイコンをデザインすることで、社会に貢献しようという活動だ。アイコネイソンとは、アイコンとマラソンを組み合わせた造語で、今、流行りの(?)ハッカソンなどと同じく「オー…

大気汚染を可視化する草の根活動:FLOAT Beijing

大気汚染は大都市がかかえる問題の一つだ。特に急速に発展している都市の多くは、大気汚染の正確な状況さえ把握できていない。例えば北京は、特に大気汚染が深刻な都市のひとつだと言う。カーネギーメロンとハーバードに在籍する二人の大学生が立ち上げた「F…

海中のゴミを自動で捕獲する:Marine Drone by Elie Ahovi

海に流れでたゴミは海流に乗って概要に流れ出す。南北太平洋、南北大西洋、インド洋には海流の溜まり場があり、海のゴミもそこに溜まっているのだ。その量はどんどん増え、海の汚染は深刻になっている。特に多いのは、ビニール袋やペットボトル、ポリカップ…

モニタリングが製品価値を向上する:Powering the World & Curing by General Electric

事業展開の中で、かねてからデータを重視してきた米国GE(ゼネラル・エレクトリック社)社。プロモーションにも、素晴らしいインフォグラフィクスを活用している。上の1分足らずの動画は、GEが製造した発電用ガスタービンのうち、713台のデータを使って作ら…

素因数分解を可視化する:SOSU

ある正の整数を素数の積に分解することを「素因数分解」と言う。「昔、数学の授業でやったな」と言う程度の人も多いだろう。素因数分解を知っているとどれくらい役に立つかと聞かれると、良い答えは見つからない。多分、暗号解読には役立つんじゃないかな、…

地球を覆う雲のダイナミックな変化:One Year of Clouds Covering the Earth

地球の全表面の6割は常に雲で覆われているそうだ。「青い地球」のイメージからして、雲の量はもう少し控えめなんじゃないかと思ったが、これを見て納得した。"One Year of Clouds Covering the Earth"は、NASAのEarth Observationsプロジェクトの観測データ…

あらゆるデータを比較する試み:FindTheBest

先日、FindTheBestがウェブ埋め込みのウィジェットとWordPressプラグインを公開した。FindTheBestは「バイアスがかかっていない、データ指向の比較("Unbiased, Data-driven Comparison")」を標榜する、データ比較に特化したビジネスを展開するスタートアッ…

太平洋を漂う震災がれきを可視化する:Tracking Japan's Tsunami Debris

3.11の大震災で発生したがれきの多くが海に流れ、海流に乗って太平洋を漂流している。その様子をアメリカ海洋大気庁(NOAA)が、コンピュータ・シミュレーションと人工衛星による観測を組み合わせてトラッキングしている。上の映像はモデル計算の可視化だ。…

周辺視野を利用した没入感のある映像システム:"Infinity-by-Nine" by M.I.T.

先日、MITメディアラボが開発した"Infinity-by-Nine"がネットで話題になっていた。マルチプロジェクションによるミニCAVE(ケイブ)のように見えるシステムは、左右と上に「周辺視野」映像を投影し、没入感の高い体験を提供するというもの。「周辺視野」の映…

NASAの英知を結集した、スケールの大きな可視化映像:Dynamic Earth by NASA

太陽の発する光と放射線は常に地球に降り注ぎ、それによって、海流や気候など、現在の地球上の営みが支えられている。太陽から地球まで、すべての自然の営みは深く関係しているのだ。そんな自然の営みを解明する様々なシミュレーション計算を、ひとつにまと…

Facebookの市場価値はいかに大きかったか:The Facebook Offering by The New York Times

先月、Facebookの株式上場が話題になった。上場時の時価総額は1040億ドル。これがいかに大きな額だったのかは、The New York Timesのインフォグラフィクス、"The Facebook Offering"を見るとよくわかる。1980年以降に上場した、テクノロジー・インターネット…

ピザの宅配ルートの美しい可視化:America Revealed, Pizza Delivery

PBS UKで、"America Revealed"と言う番組の放送が始まった。BBCの素晴らしいドキュメンタリー"Britain from Above"を下敷きにした、情報・データの可視化を積極的に取り入れた新シリーズだ。アイゼンハワー、カウボーイ、養蜂家、Facebookのエンジニア、未来…

東京スカイツリーは、世界一の雷研究室

今年5月に開業した、東京スカイツリー。世界でもっとも高いタワーは、東京の新名所として連日多くの人で賑わっている。 この東京スカイツリーで、ある研究プロジェクトが始まっている。この鍵となるのが、天望回廊のさらに50m上、地上497mの位置に設…

サイバー攻撃を近未来的に可視化する:NICT DAEDALUS

独立行政法人 情報通信研究機構(NICT)が開発したDAEDALUSが話題になっている。NICTでは以前からサイバー攻撃の可視化を行うNICTERと言うシステムを開発しているが、DAEALUSはNICTERをベースにしたサイバー攻撃アラートシステム。 NICTERは、ダークネット(…

他人が代金を払ってくれるコーヒー・ショップ:A Story at Corner Perk Cafe

先日GOODで見つけたあるニュース記事が、深く心に残った。次のような内容の記事だ。 サウスカロライナ州ブラフトンにある、コーナー・パーク・カフェと言うコーヒーショップでの話。2年ほど前、ある女性客がレジで自分の支払いを済ませた後、百ドル札を渡し…

写真の代わりに文章が出てくるカメラ:Descriptive Camera

テクノロジーの進歩と低価格化、オープン・ソースとソーシャル。それらが組み合わさって、今まで不可能だと思っていたことや、思いつくことさえなかったことが、次々と現実のものになっている。Matt Rechardsonが作った”Descriptive Camera”もそのひとつだ。…

スマートフォンで撮った写真から行動を分析する:InFoto

スマートフォンや携帯の撮影パフォーマンスが向上し、一昔前のデジカメと遜色ないクオリティの写真を気軽に撮ることができるようになった。気軽に撮れる一方で、いつの間にか大量の写真がデバイスに貯まるようになった。普通の人なら、大量に貯まった写真を…

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